赤ちゃんがずり這いを始める姿は、成長を実感できる感動的な瞬間です。
「うちの子はいつ頃ずり這いを始めるのだろう?」「どうやって練習を手助けすればいい?」と気になる方も多いでしょう。
一般的には生後6~8ヶ月頃にずり這いを始めることが多いですが、個人差が大きく、全ての赤ちゃんが同じ時期に始めるわけではありません。
この記事では、赤ちゃんのずり這いの時期や、スムーズに動きを促すための練習方法を詳しく解説します。
さらに、ずり這いが発達にどのように役立つのか、安全に練習を進めるポイントや注意点もご紹介。赤ちゃんの成長を見守りながら、楽しくサポートするヒントをお届けします。
ずり這いとは

ずり這いとは、赤ちゃんがうつ伏せの状態でお腹を床につけながら、手の平や足の裏を使って床を這って進む動作のことです。
赤ちゃんのお腹が埃だらけになるので、毎日のお掃除が欠かせません!
ハイハイはお腹を床から離し、手の平と膝で床を押して移動する動作で「四つ這い」とも言われます。
赤ちゃんが動くときに「お腹が床についているかいないか」が、ずり這いとハイハイの大きな違いです。
一般的に、ずり這いで筋力をつけてからハイハイに進む赤ちゃんが多いです。
ずり這いはいつからするようになる?


赤ちゃんがずり這いをするようになるのはいつ頃でしょうか?
赤ちゃんの発達は個人差があるので一概には言えませんが、一般的にずり這いを始めるのは首すわりが安定してうつ伏せに慣れた6~8ヶ月頃と言われています。早い子では5ヶ月頃から、ゆっくりな子では8ヶ月を過ぎてから始めることもあり、時期には大きな幅があります。実際、こども家庭庁の令和5年乳幼児身体発育調査でも、ずり這いに続く「はいはい」ができるようになる時期には幅があり、9~10ヶ月頃にかけて徐々に多くの赤ちゃんができるようになると報告されています。ずり這いはその手前のステップなので、今できていなくても焦る必要はありません。
おすわりが安定してくる時期とずり這いを始める時期は重なることが多く、上半身を支える力がついてくると、自分で移動したい気持ちも芽生えてきます。
うつ伏せの状態で手足をバタバタさせる動作が見られると『移動したい』という赤ちゃんのサインです。手足をたくさん動かして筋力を鍛える大切なステップです。
この動作をしている時に少しずつ体が移動していく事があるので、ベッドの上やソファーの上では注意が必要です。消費者庁も、数十センチメートルの高さのベッドでさえ転落すると頭蓋骨骨折や頭蓋内損傷のおそれがあるとして、0~1歳児は大人用ベッドではなくできるだけベビーベッドに寝かせ、柵は常に上げて使うよう呼びかけています。ソファは柵がなく落差もあるので、ずり這いが始まったら赤ちゃんを一人にしないようにしましょう。
転落防止に使うベッドガードにも注意が必要です。消費者庁は2026年7月8日から乳幼児用ベッドガードとベビーカーを規制の対象に加えましたが、ベッドガードは18ヶ月未満の乳幼児には使用してはいけないとされています。ずり這いの時期はちょうどこの月齢にあたるため、ベッドガードで囲うのではなく、ベビーベッドを使うか床に寝かせる方が安全です。マットレスとの間にすき間ができると、そこに挟まって窒息する危険もあります。
ずり這いに慣れてくると、次はつかまり立ちする時期になります。
手足をバタバタさせるのに疲れ、急にうつ伏せで寝てしまう事もあるので気をつけましょう。
なお、1歳未満の赤ちゃんはうつ伏せのまま寝かせると乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まるとされています。こども家庭庁も、医学上の理由がない限り眠るときはあおむけに寝かせるよう呼びかけているので、ずり這いの練習中にうとうとし始めたら、あおむけに直してあげると安心です。なお同庁の公表によると、2024年(令和6年)にはSIDSで55人の赤ちゃんが亡くなっており、乳児の死因の第3位となっています。
ずり這いの効果的な練習方法


うつ伏せはできるようになったけど、そのまま動けなかったり、なかなかずり這いをする気配がなかったりと心配な気持ちになりますよね。
ずり這いをする為の効果的な練習にはどのようなものがあるのでしょうか?
練習の土台になるのが、起きている間に大人が見守りながらうつ伏せで遊ぶ時間(いわゆる「うつ伏せ遊び」)です。WHOの「5歳未満の身体活動・座位行動・睡眠に関するガイドライン」でも、まだ自分で移動できない乳児は、起きている間に合計30分以上うつ伏せの姿勢で過ごすことが勧められています。最初は数分から始めて少しずつ慣らしていくと、首や背中、お腹まわりの筋力が育ち、ずり這いへの移行がスムーズになります。あくまで起きている間の見守り遊びとして取り入れ、眠そうなときはあおむけに戻してあげましょう。
手足を動かしてあげて動き方を教える
前に進みたくても進めない、もどかしい気持ちの赤ちゃんに手足の動かし方を教えてあげましょう。
手と足を持って『ここに手を置くんだよ』『足はこっちだよ』と教えてあげると少しずつできるようになります。
実際に、パパとママがずり這いを見せてあげるのも良いでしょう。もちろんすぐにはできませんが、赤ちゃんはしっかり目で吸収して真似しようと頑張ってくれますよ。
手をたたき、名前を呼んであげる
少し離れたところから手をたたいて名前を呼んであげましょう。
最初は動けないと思いますが、呼ばれた方を向こうと手足を上手に使って方向転換することがあります。
赤ちゃんは賢いので、何度も繰り返すうちにだんだん動きを習得していきます。
興味のあるおもちゃを置く
赤ちゃんが興味のあるおもちゃを、手が届きそうで届かない絶妙な位置に置いてあげましょう。
頑張って手を伸ばすうちに、手をついて前に出る動作をすることがあります。ずり這いが始まる頃の月齢に合ったおもちゃ選びの参考に、生後7ヶ月のおもちゃおすすめランキングもあわせてチェックしてみてください。
ずり這い期は何でも口に運ぶ時期なので、おもちゃのサイズや安全性もあわせて確認しておきたいところです。2025年12月25日以降に製造・輸入された3歳未満向けのおもちゃとベビーベッドには、国の技術基準に適合した証である子供PSCマークの表示が義務づけられました。対象年齢の表示とあわせてこのマークを目印に選ぶと、より安心して赤ちゃんに渡せます。
うちの子は手が届かなくてよく怒っていたので、おもちゃを少し近くに動かしてあげていましたよ。
大型遊具やベビー用品を月額制でレンタルできるサークルトイズでも、ずり這い期におすすめのおもちゃをラインナップしています。買うかどうか迷うものは、おもちゃのサブスクで試してみるのもおすすめです。
赤ちゃんがずり這いをするメリット


ずり這いは大変な動作に見えます。赤ちゃんがずり這いをすることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
脳の発達を促す
ずっと仰向けで寝ていた赤ちゃんがずり這いに挑戦する時、初めて床を自分で触り、目線が変わり、音の聞こえ方も変わります。
触覚・視覚・聴覚、あらゆる感覚に新しい刺激が入り脳の発達を促します。
自分の意思で触れたいものに触れる喜びを知り、ワクワクに満ちた赤ちゃんの世界はぐんと広がります。
身体機能の向上を促す
ずり這いをすることで腕・脚の筋肉・バランスを取るため体幹も鍛えられます。手も使うので手先の発達にも良いとされています。
そしてずり這いは有酸素運動なので血の巡りが良くなり、心肺機能の向上と心身の安定にも良い影響があります。
ずり這いで足の親指に力を入れるコツを掴むと、ハイハイや歩き出したときにしっかり親指を使い、スムーズに進み出せるようになります。
生活リズムを整える
それまで仰向けで寝ていた赤ちゃんにとって、ずり這いはとても疲れる有酸素運動です。
たくさん体を動かした後はお腹が空き眠くなるので、食事や睡眠などの生活リズムが整います。
親子でできるずり這い練習を取り入れ、スキンシップをしながらたくさん運動をさせてあげると良いでしょう。
ずり這いの練習には、安心してずり這いがさせられるプレイマットがおすすめです。この時期に選びたいおもちゃは買ってよかったおもちゃ0歳編でも紹介しています。
まとめ:ずり這いは赤ちゃんの成長のひとつ
ずり這いは、赤ちゃんがハイハイしたり歩いたりする為の成長のひとつです。
個人差があるので、なかなかずり這いしないと不安に思う必要はありません。『ずり這いせずにハイハイしちゃった!』なんて話もよくあることです。座ったままお尻で移動する「シャフリングベビー」など、進み方は赤ちゃんによってさまざまです。
ただし、寝返りやおすわりも含めて全体的に動きが極端に少ない、体の力が入りにくい・こわばっているなど気になる様子があるときは、自己判断で様子を見続けず、乳幼児健診の機会や小児科で相談すると安心です。日頃の様子は母子健康手帳の記録もあわせて伝えると、より的確に相談できます。なお2026年4月からは母子保健法施行規則の改正で電子版の母子健康手帳も正式なものとして認められ、紙との選択制になりました。アプリで健診や予防接種の記録を残せる自治体も増えているので、お住まいの自治体の対応状況を確認してみてください。
焦らずゆっくりと見守り、ずり這いをいざ始めた時に危険がないような環境づくりをしながら待ちましょう。行動範囲が広がると、床に落ちているボタン電池や小さなおもちゃの部品を口に入れてしまう事故も起こりやすくなります。こども家庭庁の窒息・誤飲事故の注意点も参考に、赤ちゃんの手が届く範囲には小さなものを置かないようにしておくと安心です。
赤ちゃんが見せてくれる成長は貴重な瞬間です。赤ちゃんの成長ひとつひとつを噛み締めながら家族で喜び合いましょう。
ずり這い期の赤ちゃんがいる方は、モニターできるカメラの設置もおすすめです。自宅で赤ちゃんがずり這いをしている姿を外出中も確認できますよ。












